物語の舞台は美しい森に囲まれたウェブリン王国。
平和だった国にあるとき「ゾディバ」という疫病が蔓延し始める。
その原因は誰にもわからず、人々を恐怖に陥れた。
しかし、いつしか、噂が広まり始める。
ゾディバの原因が狼の呪いのせいだと。
そうした噂に背を押されるようにして、
国王ガバルディ六世は「狼狩りの令(ジェノサイドウルフ)」を発令。
国民たちは己の、家族の命を守るため、狼狩りの熱狂がウェブリンに吹き荒れる。
それから数年後。
シャルメッセンの城に一人の少女が暮らしていた。
エドガー・ガーランド伯爵の一人娘であるフィオナ・ガーランドは、
その病弱さを心配した伯爵によって塔の中で幽閉されるように育てられていた。
外の世界を見てみたいと望む彼女の願いは、
近々行われる彼女の誕生日の晩餐会によって叶えられようとしていた。
しかし、誕生日前日、突然の闖入者によってその機会は永遠に失われる。
白猫の姿をしていた闖入者は、フィオナに言い渡す。
「フィオナ・ガーランド。きみを魔女の嫌疑で──……逮捕するよ」
公式HPを見て分かる通り、ものすごく悲しく、そして痛い……。
人の姿をしているけれど、この国には人と獣人が共存している。
が、厳しいヒエラルキーが存在していて、
読み進めるのも痛々しい描写が頻繁に出てくる。
人によっては嫌悪感を抱くには十分なほど。
しかし、このおぞましいまでに極限まで作り上げられた狂愛の物語に没頭できれば、
この世界と狂ったキャラクター達に愛が芽生える──かもしれない。
<システム>既読スキップ:あり(オプションにて選択肢でスキップを継続or解除の選択あり)
未読スキップ:あり(オプションにて選択肢でスキップを継続or解除の選択あり)
オートプレイ:あり
バックログ:あり(台詞再生付・巻き戻し機能あり)
クイックセーブ・ロード:あり
セーブ数:200個(内、通常セーブ100、クイックセーブ100)
音声オンオフ:キャラ別にあり
好感度確認:あり
デフォ名呼び:なし
目パチ口パク:あり
ディスクレスプレイ:可
も〜〜〜〜! TYBでも駄目だと思った箇所が全然改善されてなくてイラッ☆
JUMP機能は未読もジャンプ、ホイールで履歴が見られない。
もしかして、開発はこれがマイナス要因だとは思ってないんだろうか。
今時のPCゲーの基本じゃないスか……。
他は文句なし。セーブ数は多いし、ディスクレスも可能でいつでも気楽に遊べる。
クイックセーブ100とかムダに多しw
画面がアクティブじゃなくても動作するのは◎
<ビジュアル>う〜ん。個人的には全く好みじゃないけど、見慣れてくるとそれなりに見られる。
うまい、とは思わないし、立ち絵がぎこちないんだけど、
CGは塗りの美しさも手伝って、かなり綺麗。動きのある絵もちゃんとしてる。
公式ブログのラクガキのがうまいと感じるのは何故なんだろう……w
<キャラクター>ぶっとびすぎ。危険度大なキャラクターが大半を占める。
むしろまともなキャラを探す方が難しい。
そしてそうなってくると、もしかしてこの常識人は実はとんでもないヤツなんじゃ……、
と疑心暗鬼に陥りそうになるのはライターの力量に私が圧されてしまったがゆえか。
とくに猫がヤバイ。
彼らを愛せる人はリアルフィオナです。私はフィオナになりきれませんでしたw
美しい双子の猫王子。妹を愛する腹違いの兄。戦災孤児の執事。
絶滅に瀕している狼達。王室の空中庭園の庭師。
精神を抉ってくるキャラクターから、
正常に見せかけて狂った愛をそれとなく押し付けてきたり、
多種多様に富んだ狂乱キャラクターをお楽しみ頂けます。
はい、ほぼ全員の愛が狂ってますw
その愛を疑うがどうかはプレイヤー次第ですが……。
<音楽>音楽によるシナリオの盛り上げの貢献度がかなり大きい。
この力の入れようは一体どこからくるのだろうか。
特に公式でさんざん耳にした「黒き狼の伝承」「届かぬ祈り」の中毒性は高い。
「呪われしもの達」の何かが迫ってくる不穏な曲調の合間に入る歌も絶妙。
他にも良い曲は沢山あるのですが、
この3曲だけはこの曲のためにシナリオが作られてもおかしくない、
と思えるほどの出来です。
もちろんOP、EDも最高です。
<難易度>低。好感度確認があったり、ルートキャッチシステムによるマークのおかげで、
簡単にお目当てのキャラルートに辿り着ける。
その上、分岐も複雑なものが全くないので、フルコンプまで容易です。
埋まってないメモリーは大抵その前後を見れば、
どのルートの誰のメモリーかが判別できるくらいに綺麗にまとまっています。
ED数はキャラクターによって違いますが、2〜3個あります。
パール&リッチー、獅子種のエルザは攻略対象外です。
<シナリオ>公式HPには散々狼が強調されているけれど、
どこまでも過激に双子と往く」PC版と銘打ってる通り、
どちらかというと猫側の心理描写、背景が多く、今回のwin版はこちらがメインな感じです。
もちろん物語の発端の「狼狩りの令」の被害者である狼達のお話も語られますが、
猫側のインパクトがかなり凄い。好き嫌いが真っ二つに分かれること必至。
15禁については、エロではなく、残酷描写がかなりあります。
中でも主人公に対する仕打ちには目を背けるというより、
それを行うキャラクターに対する嫌悪感が増すばかりで、
最後まで払拭できないほどの強烈なダメージがあります。
これを乗り越えたらそのキャラに対する愛が生まれるというのだろうか。
──────随分高い壁だw
そういった凄惨な物語がかなり序盤から最後まで続く中、
時折触れる優しさや甘さにほっと和み、
かと思えばまたやってくる残酷な恐怖。
これらを繰り返し繰り返し繰り返し──気付いたら、手を止めずに進めているほどにのめりこんでいる。
完全に世界観とキャラクター付けが完成されている。
シナリオに非は見当たらない。
主人公にすら容赦のないその仕打ち。
外道の限りだが、まさに「よくやった」という突き放したシナリオは読む価値あり。
主人公のフィオナは外の世界を知らずに育ってはいますが、言動はいたってまとも。
あの男どもと比べりゃどんなのでもまともに見える罠。
世間知らずで、ちょっとほだされやすいかなあというのはありますが、
プレイヤーの思惑と大幅にずれるような思考もなく、
動かしやすいキャラクターだと思います。
<クリア後の要素>キャラクターごとのEDをみるとエクストラボイスが解放。
攻略するとグルーミングが出来るようになる。
■他気になったところ■<BAD>CGタッチ台詞が少ないTYBでも同じく……もっと、もっと台詞をくれ〜。
OP、EDがサウンドにない繰り返し聴きたいのにっ!
<GOOD>特になし。
<総評>15禁という指定を最大まで生かしたある意味恐ろしいゲームである。
圧倒的な残酷さに吐き気すらする場面も少なくない。
ここまで好き嫌いのわかれるゲームもそうないだろうが、
どのキャラクターも最後までブレないところは好感が持てる。
もちろん「好きになれない」キャラはいます。
が、この「好きなれない」というのがそのまま「大嫌い」に直結しているかというとそうではなく、
このキャラクターを愛することは出来ないが、
甘い台詞を吐くばかりの既存のイケメンキャラに唾吐きかけるような清清しい残忍さや、
一貫して手ぬるさを排除した態度には大いに「惚れる」。
キャラクター性は愛せるが、キャラは愛せない。
そんな存在がいたりする、このBWS。
血塗られた歴史で作られたウェブリン王国の物語。
決して明るいお話ではなく、GOODEDを見たはずなのに、
あれ? これBADだっけ? と思うようなものもあったりと、
どこまでプレイヤーを恐怖させるんだ?
むしろそういう思惑なのか? と色々疑いたくなるくらい、甘っちょろいシナリオがない。
攻略対象と結ばれてキャッキャウフフが待っているなんて期待すら打ち砕いてくる。
まさに鬼畜。
だが、そこがいい!
この突き放した感。最高です。
大好きだったキャラに途中で唖然とするような展開が待ち構えていて半泣きになったり、
それでもめげずにプレイし続けたのは読ませるほどの作りこみがあったからこそ。
ほとんどのEDがそれを迎えても疑惑、恐怖、哀切が拭えない。幸せに疑問を感じる。
まともじゃないが褒め言葉のゲームだと思います。
それくらいあらゆるキャラ、出来事が捻じれてる。
今まで甘い乙女ゲーばかりをやってきた人は未体験ゾーンに突入することうけあい。
甘さはほどほどにはありますが、
イチャつくほどのラブはありませんのでそこまでの期待は寄せない方がいいです。
EDに多少ニヤニヤ出来る程度。
このゲームは、免疫がないと少々危険なところもあるので、
痛々しいのが駄目、
主人公が酷い仕打ち(それも引くレベルで)を受けて狂いそうになるのは見てられない、
という人は絶対に手を出さない方がいいです。
18禁だったら確実に×××されてるレベルで酷いのがあります。
腕や足を切られたりなどは当たり前。
「どこまでも過激に」に嘘偽りなし。
しかし、過激ゆえにこの世界観の完成度が高い。
ハマるとどこまでも落ちていきます。
私は落ちてしまいました。
一分の隙もない過激なシナリオ、ぜひ一緒に落ちてみませんか?
☆タイトル画面☆ ■Start■
■Load■
■Config■
■Special■
【Graphic】
【Sound】
【ExtraVoice】
【Words】
【Memory】
【Grooming】
【Information】
■GameEnd■
【企画・開発・制作・販売】Rejet
【プロデューサー】岩崎大介
【ディレクター】伊東紗希
【イラストレーション】黒桁
【サウンドプロデューサー】光田康典(PROCYON STUDIO)
【サウンド】土屋俊輔(PROCYON STUDIO)、亀岡夏海(PROCYON STUDIO)、光田康典(PROCYON STUDIO)
【シナリオ】山田かのこ、Rejet
誤字脱字はご容赦のほど。